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(1) ゴムってなに?

・ゴムっていうとどんなものを想像しますか?

・身近なところにあるゴムというとタイヤ、輪ゴム、ゴムボール、消しゴムなんかでしょうか?
(実は消しゴムは最近はゴムじゃないのですが)

・そう、実はゴムというと黒いものが多いですが、色もいろいろあるし、やわらかいというイメージや伸びては戻るとかいうイメージが多いと思います。

(ゴムゴムの実のおかげで、ルフィーのイメージも多いかも)

・一口にゴムといっても、実はいろんな種類があります。

・しかし、改めて“ゴムってなに?”って問われると説明が難しいものです。

・一言でいうとゴムは高分子材料ですが、されに突き詰めると、

・大きくは2つの特性がゴムを特徴づけていると言えます。

  • ゴム弾性を持っている
  • 熱硬化性である。

① ゴム弾性って。
・ゴムのいわゆる伸びて戻る性能です。
・ゴムは力を加えると変形し、その力を除くと元の形に戻ります。その性質をゴム弾性といいます。
・また、そのような性能を持った素材のことをゴム弾性体とも言います。

② 熱硬化性である
・ゴムは熱を加えることでゴム弾性を獲得します。
・熱をかける前のゴム(生ゴムとも言います)は粘土のような感じで力を加えると変形しますが、力を除いても変形が戻りません。
・しかし熱を加えることで、化学変化を起こし、硬化することでゴム弾性を獲得します。
・このように熱をかけて、固まる性質のことを熱硬化性といいます

 

(2) ゴムとプラスチックの違いは?

・ゴムと同じくよく似ているもので合成樹脂、いわゆるプラスチックがあります。

・これはゴムと同じく高分子材料ですが、似て非なるものです。

・まず、ゴムは熱硬化性という化学反応で硬化しますが、多くのプラスチックは熱可塑性で、熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まるという物理変化で硬化させるという性質を持っています。(ただし、一部にはフェノール樹脂のように熱硬化性樹脂もあります)。

・またゴムは弾性体ですが、プラスチックは硬いものがほとんどです。

・この違いが、ゴム製品とプラスチック製品の製造方法で大きな違いとなっています。

・ゴムは熱した金型に生ゴム材料を充填して、熱をかけることで金型の形に硬化させます(これを焼くと表現します)。

・一方、プラスチックは、金型に注入する前にスクリューなどで熱をかけて、どろどろの状態になったものを、冷やした金型に注入して、金型の形に冷やすことで金型の形の製品を作ります。

・例えるならば、ゴムはタイヤキなどの粉もの。プラスチックはゼリーというところでしょうか?

・タイヤキの生地は、金型から外れた部分(バリ)も熱がかかって、焼けて (固まって)しまい。一旦焼けると、もう元の生地には戻れない。また、時間をかけないと生焼けで固まらないですよね。

・セリーは一度固まっても、もう一度熱をかけるとどろどろになって、それ違う型に入れなおして冷やせば、また違う形のゼリーになります。また、冷やすスピードを上げれば、早く形になります。

・ゴムとプラスチックもたい焼きとゼリーと同じイメージです。

・ゴムは熱を加えることで硬化します。そして、その化学反応がおこるための時間が必要です。また、バリや不良品を出すと元には戻りません。

・一方プラスチックは冷やして固めるだけなので、比較的高速に成形できます。また、バリや不良品は粉砕などして細かくすれば、再度原料として利用可能です。

・このようなプラスチックとゴムでの違いから、コスト面でも大きな違いが発生します。

 

(3) ゴムにはどんな種類があるの?

・一口にゴムといっても、実はいろんな種類があります。
・それぞれのゴムには特徴があり、何に使用するかによって、適切な素材の選定が必要です。

・下の表は代表的なゴムの種類の特徴をまとめたものです。

(名称の下のアルファベットは一般的な略称です)

・しかし、これらの中で植物由来のゴムは天然ゴムだけで、それ以外のゴムはすべて化学的に合成されたゴムであり、これらのゴムを総称合成ゴムといいます。

主なゴム材料の一覧表(種類と特徴)
種類 特   徴 用  途
天然ゴム
NR
・加硫ゴムの強度が高い。
・一般用ゴムとしての各性質のバランスがとれている。
タイヤ、ベルト、はきもの、ホース、
その他工業用品
合成天然ゴム
(イソプレンゴム)
IR
・NRに最も近い合成ゴムで、加硫ゴムの機械的強度が大きく、物性上のバランスが良い。
・NRより、振動吸収性、電気特性が良い。透明でにおいが少ない。
タイヤ、ベルト、はきもの、ホース、
その他工業用品
ブタジェンゴム
BR
SBRやNRと比べると、
・耐摩耗性が良い。
・反発弾性が高い。
・動的発熱が少ない。
・低温特性が良い。
タイヤ、ベルト、はきもの、ホース、
その他工業用品
スチレン・ブタジエンゴム
SBR
・耐老化性、耐熱性、耐摩耗性がNRよりも良い
・加工性、物性、コストの総合バランスが良い
タイヤトレッド、タイヤサイドウォール、ベルト、ゴムロール、靴底、引布、 医療用品
ブチルゴム
IIR
・気体の透過性が小さい。
・反発弾性は小さいが、衝撃吸収は極めて大きい。
・化学的に安定で、耐候性、耐熱性、耐オゾン性、耐コロナ性が良い。
・金属との接着性が悪い。
自動車タイヤのインナーチューブ、電線皮膜
ニトリルゴム
NBR
・耐油性に優れる。
・SBRよりも、耐熱性がやや優れている。
・耐オゾン性、電気絶縁性が悪い。
パッキン、各種ゴムロール、
耐油性ゴムホース、ガスケット、工業用品
エチレン・プロピレンゴム
EPM,EPDM
・耐候性、耐オゾン性、耐熱性、低温特性に優れる。
・耐水蒸気性、耐化学薬品性に優れる。
・耐油性、耐屈曲亀裂性が悪い。
自動車用部品、電線ケーブル、工業用品、
タイヤ部品、ゴム引布
クロロプレンゴム
(ネオプレン)
CR
・耐候性、耐オゾン性、耐熱老化性、耐油性が良い
・耐薬品性、難燃性が良い。
・他の特殊ゴムと比べて、部分的性質に劣るものがあるが、全体的バランスはよい。
・原料ゴムの貯蔵安定性、耐寒性が悪い。
・ベンゼン、四塩化炭素、クロロベンゼンなどに溶ける。
電線、ホース、自動車部,品航空機部品、
接着剤、コーティング剤など
アクリルゴム
ACM,ANM
・耐熱性、耐油性、耐候性、耐オゾン性が非常に優れている。
・耐寒性、耐水性、耐水蒸気性、耐摩耗性が劣る
自動車のトランスミッション、クランクシャフト関係のパッキンやシール、バルブステム、
オイルデフレクター、土木船舶関連シール
クロロスルホン化ポリエチレンゴム
(ハイパロン)
CSM
・耐候性、耐オゾン性、耐化学薬品性が非常に優れている。
・低温特性は悪い。
耐候性、耐食性塗料、タンクライニング、
野外用引き布、耐食性パッキン、
耐熱耐食性ロールなど
ウレタンゴム
PUR,U
・原料と架橋剤の選択により軟質ゴム、スポンジから硬質ゴム、スポンジまで広い硬さ範囲の製品を作ることが出来る。
・耐摩耗性、引裂強度が大きく、耐老化性、耐オゾン性、耐油性、耐寒性に優れている。
・耐熱性、耐水性が劣る
工業用ロール、ソリッドタイヤ、ベルト、
高圧パッキン、カップリング、タイパットなどの強力な力のかかるもの
シリコーンゴム
Si、SR
・耐寒性、耐熱性、耐候性、耐オゾン性、電気的性質が非常に優れている。
・強度が低い。
・価格が高い。
パッキン、ガスケット、オイルシール、
工業用ロール、防振ゴムなどの耐熱耐寒性の用途及び電気絶縁用、医療用
フッ素ゴム
(バイトン)
FKM、FPM
・耐熱性、耐候性、耐化学薬品性が非常に優れている。
・アミン類、低分子量ケトン、エステル類、高温高濃度のアルカリ類、高圧水蒸気にはかなり劣化する。
・価格が非常に高い
耐熱、耐油、耐化学薬品性を必要とするミサイル、ロケットなどのパッキン、ガスケット、
ダイアフラム、タンクライニング、ホース、
ポンプ部品
多流化ゴム
(チオコール)
・高度の耐油性がある。
・耐オゾン性電気的性質も良い
耐油性を要求するホース、パッキン、ロール

 

(4) シリコーンゴムってどんなゴム?

・シリコーンゴムは比較的新しく開発された合成ゴムの一種類ですが、ほかのゴムとは少し違った特徴を有しています。

・代表的なジエン系ゴム(SBR、NBRなど)は炭素を主成分とする有機高分子であるのに対して、シリコーンゴムは鉱物であるケイ素を主成分とするゴムです。

・いわゆる主成分の中に炭素の二重結合を有しないため、耐熱性がよく、低温から高音まで幅広い温度域で使用可能です。

・また、同様に化学的に安定(生理的安定)により、人体に安全であり、哺乳瓶の乳首や医療用チューブにも使用されています。

・そして他のゴムで一般的に硬化に必要な硫黄や酸化亜鉛などが不要であるため、有害な物質が少ないゴムです。

・また、他のゴムと違い、微細なシリカを配合されているため、シリコーン本来の無色を維持しながらゴム弾性を実現しており、他のゴムには実現が難しい多彩な着色が可能なゴムとなっています。

・また、他のゴムにある特異なにおいが少なく、また、そのやわらかい風合いで近年、玩具やキッチングッズ、美容グッズなどにも多数採用されています。